1日目
わざわざ鍾閣(チョンガッ)まで来たのは、ソルロンタンを食べるため。
昔(って言っても9年前)、初めてソウルを旅した時に、どうしても店を見つけられず、通りすがりの女性に尋ねた。
彼女は、忙しいのに幼稚園児の息子をおぶったまま、店まで案内してくれた。
その時のありがたさを当時は、「カムサハムニダ(ありがとうございます)!」と言う言葉しか知らないワタシは何度も繰り返した。
店が再開発のため移転したということは聞いていたが、その後ソウルを訪れるチャンスがなかった。
今回は何としても移転先の店を見つけて、もう一度食べたい!と願っていたのだ。
店は路地の奥にあるようだが、どこかで見逃したみたいだ。
地図を見ても遠くへ歩きすぎている・・
今度は細い路地も見落とさないように、ゆっくり歩いて戻る。
すると、路地の奥の文字が見えた!

新しい里門ソルノンタンの外観
当時、ハングル文字を全く読めなかったため、店の前を通っても見つけられなかった。
入口の上に架けられた木製の看板は、かつての伝統家屋だった古い建物に架けてあったものらしい。

里門ソルノンタンのメニュー表
メニュー表は、当時とあまり変わっていないようだ。
変わったのは値段だけ・・
店内は、意外と広く座敷もある。
10人くらいのアジョシ(おじさん)たちが酒盛りをしていた!
ワタシは迷わずソルロンタンを注文♪

カクトゥギ(大根キムチ)と白菜キムチ
韓国では、ソルロンタンの美味しい店はカクトゥギも美味しいと言われる。
アジュンマ(おばちゃん)が、すぐにカクトゥギと白菜キムチを運んでくれた。
この時点で、ちょっとガッカリ・・
以前は、この2つがステンレスの大きなボックスに入っていて、自分で好きなだけ取って食べられたのだ。
特に大根のカクトゥギは、もっと大きくて一口じゃ食べきれないようなものもあり、ネギが入ったザルに刺してある大きなハサミでザクザク切って食べていた。
ここのカクトゥギが韓国でいちばん美味しかった!
でも、小皿に盛られ長時間放置されていたと思われるカクトゥギは、期待した味ではなかった。

ソルノンタン
牛骨スープに薄切りの肉やご飯、素麺などが入っている。
ソルロンタンが運ばれてきた!
以前、来た時はハングル文字を読めなかったので、日本語の部分だけを見て注文したが、よく見ると、この店ではソルロンタンではなく『ソルノンタン』と呼ぶようだ。
何か理由があるんだろう・・
運ばれてきた時は「お肉が少ない・・」と思ったが、底から混ぜるとドッサリ入っていた!
ご飯も素麺も以前と変わらず入っている。
量が多いので、ご飯はほとんど残した。
スープは美味しいので器を傾けて全部飲んだが、ワタシの中の思い出が1つ消えた気がする。